サイトのタイトル「豊穣」、豊穣とは自然から授かった「汗をかいたご褒美」です
☆食材を語る☆

◆◇葡萄(ブドウ)とハウス栽培◇◆

□■葡萄に含まれるポリフェノールは抗酸化力があります。一方糖分の多い品種が好まれるようになりハウス栽培が多くなり、問題をかかえています。それでは坂本隆司との一問一答で Go!■□


Q 葡萄といえば、ワイン。ワインと言えばこの時期ボジョレ・ヌーヴォーが話題になります。

A 要するにその年に収穫した葡萄で作った最初のワイン、いってみれば新酒。日本のワインでも、あやかってヌーヴォーと銘打って宣伝していますね。

Q 赤ワインが体にいいということで、結構人気のようですが。

A 葡萄に多く含まれるポリフェノールは抗酸化力があります。そのせいでしょうね。その他にも、糖分、ビタミン類、無機質であるミネラルが豊富です。

Q 日本で葡萄といえば、山梨県甲府が有名ですが、葡萄栽培に適した地質なんでしょうね。

A 甲府は鉱物資源の豊富な土壌で絶好の条件が整っています。窒素分も必要です。肥料など豊富に与えられなかった昔の事情では、これも重要な条件だったと思います。現在は肥料により土壌改良が可能であり、どの地域でも生産されます。色々な肥料成分を変えているので、日本食品成分表に記載されている葡萄の成分は、実際とは異なってきているでしょうね。

Q 品種も色々ありますね。

A 特に糖分の多い品種が好まれるようで、窒素、カルシウムを多く使用しています。ハウス栽培が多く、甘くて粒が大きくて見栄えがよくないと売れないということで、これはこれで問題をかかえています。

Q といいますと?

A 品種改良、大量生産するために、化学薬品を多用する結果となり、土壌成分のバランスが崩れ土壌微生物が住めない土壌となってしまいます。こうなるとハウスごと交換するしかないとのことです。大変な資金と労力を伴います。また見栄えを重視する結果、消毒薬の散布も度かさなります。規格品の選別もうるさくなります。

Q なにも葡萄だけでなく農作物一般にいえることですが、消費者がもっと賢くならなければいけないということでしょうね。

A そうだと思います。現在はすこし事情も変化し、有機野菜、減農薬野菜に関心が高まってきています。余りに病気が多くなり、難病が増え、医療保険存続が危惧され始めたことも背景にあるのではないかと思います。見栄えの点でも、規格のそろったものが価値があるなんて、こと農作物に関してはナンセンスな話です。

Q 生産者側の問題もあるでしょうね。

A これも最近は変わってきているようですが、「さんちゃん農業」という言葉で代表される、農業継承者の低下ですね。

Q じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃん、の3ちゃんですね。大黒柱が農業を継いでいない。

A 大黒柱が腰を据え手間をかけ、有機肥料や農薬をできるだけ使用しない方法で、ぶどう本来の味作りを取り戻して欲しいです。少しずつでも、額に汗して体を使い、自然と故郷をもう一度復活させて欲しいと思います。

(2004/11/05 配信)