サイトのタイトル「豊穣」、豊穣とは自然から授かった「汗をかいたご褒美」です
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自然の摂理


  自然の事象や、もっと広く地球上の事象で単独で捉えられるものはありません。必ず色々な事象が相互に依存しあって存在します。このことは知識としては誰でも知っています。しかし私のように三十年来、「自然の水」をテーマに、動物の育成、植物や農作物の栽培、そして調理技術の追求に没頭してきた者にとって、単なる知識ではなく圧倒的なパワーを持った原理として伝わってきます。「自然の摂理」と言っていいかもしれません。私はもっと強く「地球原理」と呼びたい誘惑にかられますが、とりあえず一般に流布している言葉として「自然の摂理」と「いう言葉を使います。


生態系と食の連鎖

  生態系には「食の連鎖」があります。これもまた「自然の摂理」です。連鎖をたどっていくと必ずと言っていいほど植物に遭遇します。植物は絶対に必要なのです。また一種類の植物でも生態系は作れません。世界遺産に登録されている「知床の自然生態系」を思い浮かべてみましょう。現在、知床岬には百五十種類以上の樹木が群生し生い茂っています。百五十種類ある、例えば一本の樹木の下には、一本の樹木ごとに違う草類が存在しています。草類の種類も百種類以上です。草類の下の土壌には、数兆の土壌菌類が生存しています。土壌菌類が草類、樹木の根と共存しています。その根も、根ごとに機能が違うのですから。根ごとに違うのは、微生物種類が違うのです。その根を養い、微生物を育んでいる土壌にも自然の摂理が働きます。高低差により、水や風で積る土壌粒子の大小が高い地域と低い地域、いやもっと細かく言えばへこんでいる所と小高い所では違うのです。比重値が違いますから。気象的にも風が吹いているところの土壌と、吹いていない土壌では、落ちてくる葉の積る質、量が違います。光が当たる土壌と、当たらない土壌も違います。気化熱作用も変わってきますし、乾燥時間も違います。地層による違いも出てきます。土壌の種類によって水のしみこみ方、無機成分にも影響します。緩やかな大地と急斜面では、水自体のクラスタ-、つまり水の粒子の大きさ、含有物質の溜まる積もり方、物質も違います。このように一本の樹木も色々な生体や事象の相互依存・因果の上に存在しています。そして百五十種類以上の樹木が群生をなしていて、生態系が存在、継続しているのです。そこには「食の連鎖」があります。

  地球上の水にも「自然の摂理」が働きます。気化した水は、大気の気圧、比重、温度にも敏感に関わります。「風が吹けば桶屋が儲かる」と言うことわざがありますが、地球全てで連鎖しているのです。


科学過信の誤り

  まだ見えていないもの、科学的にまだ解明されていない要素も沢山あると考えるべきではないでしょうか。見えていなくても「自然の摂理」にからんでいます。科学過信の誤りは、見えていないと言うことで切り捨てる事ではないかと思います。あるいは論理的・数値的な説明が施されると、それが全てのように錯覚することではないかと思います。人間がどのように理屈をつけて自己満足しても、「自然の摂理」はそれと無関係に働いていると考えるべきでしょう。科学過信の誤りは、いくらでも例をあげることができます。現在抱えている環境問題もそこに端を発しているのではないでしょうか。

  それではどうしたらいいのか。経験を大切にすることではないでしょうか。少なくとも、理論的な裏づけが無いということだけで、経験で感知した事を軽視してはならないと思います。


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8/31/2008